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皆さんこんにちは!
合同会社Alba、更新担当の中西です。
さて今回は
~加工まで~
ということで、今回は、食品加工業における加工前までの工程=原材料が製品に生まれ変わる“入口の設計図”ともいえる流れを、専門的な観点から深くご紹介♪
スーパーやコンビニに並ぶ食品たちは、一見するとシンプルに見えますが、その裏には膨大な工程と衛生・品質管理の積み重ねがあります。
とくに「食品加工業」では、原材料の状態から製品化までの“見えない努力”が詰まっています。
食品加工業とは、農産物・畜産物・水産物などの生鮮食品を原材料として、加熱・冷却・発酵・調味・包装などの工程を通じて、消費者が食べやすくした製品を製造する業種のことです。
主な目的
✅ 保存性の向上(腐敗防止)
✅ 安定供給(季節に関係なく流通可能)
✅ 衛生的かつ安全な食品提供
✅ 手軽さ・時短・美味しさの追求
🍱 惣菜・冷凍食品・缶詰・レトルト・冷凍野菜・ハム・パン・スイーツなど、あらゆるジャンルが対象となります。
以下は、一般的な加工食品(例:冷凍ハンバーグ、惣菜類など)を製造する際の工程フローです。
生肉、野菜、魚介類、調味料、添加物などを仕入先から受け入れ
納品時に納品書・産地証明・衛生検査証などを確認
温度チェック、異物混入の有無、重量確認、外観確認を実施
📋 ここで不備がある場合は、その後の工程すべてが無駄になるため、最初のチェックが極めて重要です。
野菜の皮むき、カット、肉のスライスや筋取り、魚のウロコ取りなど
必要に応じて洗浄・塩もみ・漬け込み・解凍・異物除去などの処理を行う
食材の種類や製品によって、洗浄時間やカットサイズが厳密に規定されています
🔪 この段階で歩留まり(使用率)や歩留まり率の計算も行います。
焼く、煮る、揚げる、蒸すなどの加熱処理
必要に応じて味付け、ミキシング、成型、発酵、熟成などを行う
中心温度、加熱時間、PH値、粘度などのパラメータを厳密に管理
🔥 この工程ではHACCPに基づく危害要因分析がもっとも重要視されます。
微生物繁殖を防ぐため、加熱後すぐに冷却(急冷)
冷却時間や最終温度を記録(例:中心温度が10℃以下になるまで30分以内)
冷凍製品の場合はマイナス30℃以下で急速冷凍
🌡️ 中途半端な冷却は、リステリア菌や黄色ブドウ球菌のリスク増加となるため、要注意。
正確な内容量計量と自動充填(ミリ単位で調整)
真空包装、トレー包装、フィルムパックなど製品に合わせて選定
日付印字(賞味期限・ロット番号)・金属探知・X線検査を実施
📦 ここまで来て初めて「製品」として出荷できる状態になります。
どの産地から、いつ、どの業者が納品したかを記録
ロット番号で異物混入やアレルゲン表示の誤りを特定できる体制が必要
🧾 消費者トラブル時の“責任の所在”を明確にする意味でも不可欠です。
作業場は「清潔区域/準清潔区域/汚染区域」に分けて交差汚染を防止
作業員の入室前の手洗い・消毒・着替え・エアシャワーの徹底
設備や床も定期清掃とモップの区分管理が必要
👣 人が動く=菌も動くという意識が基本です。
加熱・冷却だけでなく、「搬送中」や「保管中」の温度も重要
食材によっては一定の湿度管理(例:チーズ・ハム)が必須
加工時間が長くなると品質低下や腐敗の原因にもなる
📊 HACCPでは「重要管理点(CCP)」として、これらをリアルタイムでモニタリングする体制が求められます。
アレルゲン食材の「専用ライン」または「時間分け製造」
工程間での器具・手袋・服の洗浄・交換ルールの徹底
金属片・プラスチック片などの物理的異物にも要注意
⚠️ アレルギー事故は命に関わるため、全社的な感度の高さが求められます。
手洗い、衛生管理、機械操作、トラブル対応などの定期研修の実施
作業手順の“見える化”=掲示物、写真付きマニュアル、動画化
異常を発見した際の「報告・連絡・相談(ホウレンソウ)」の徹底
👨🏫 食の安全は、「現場の一人ひとりの意識」が守っているといっても過言ではありません。
私たちが普段手にする食品は、
その裏で何十もの工程を経て、安全・清潔・美味しさを保った状態で製品化されています。
食品加工業において重要なのは、
✅ 原材料の段階からリスクを管理し、
✅ 加工工程での精度と再現性を追求し、
✅ 最後まで“人”が目と手を使って確認すること。
つまり食品加工業とは、科学的な管理と人の信頼が融合する現場なのです。